無茶振り・丸投げは大きく成長する機会【薬剤師的な視点】
「専門外の仕事を振られた…」 「こんな無茶振り、できるわけがない…」
多くの若手薬剤師やMRの皆さんは、そう感じて「丸投げ」された仕事に戸惑うかもしれません。
しかし、その「無茶振り」こそが、あなたの専門性を飛躍的に高める最大のチャンスです。
この記事では、私自身が製薬会社時代に経験した「無茶振り」をどう乗り越え、今の「財産」に変えてきたか、その具体的なプロセスと心構えをお伝えします。
事例1:認知症ケア専門士研修会からの「薬物動態」依頼
先日、認知症ケア専門士研修会から講師依頼をいただきました。
普段の認知症の方との活動から感じていることにプラスして、以下の専門的な内容が追加されました。
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薬物動態とは
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加齢による薬物動態学・薬力学変化
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認知症の人で注意する薬剤とその薬学的知見
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(中略:薬剤師が出来ること まで)
一見すると「専門外?」と思うかもしれませんが、まとめていくと楽しくなってきました。 150分のため、ここにアンコンシャスバイアスとコミュニケーションスキルのワークも組み込む予定です。
事例2:「高齢者薬物療法ガイドライン」の丸投げ
この「無茶振りを楽しむ」姿勢は、製薬会社時代の経験が原点です。
「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を読み直していますが、2005年版が発刊された頃、某病院薬剤部から「この本の内容について研修して欲しい」との依頼をMRが受けました。
そして、学術部門の僕に丸投げされたのです。「まじか(;^_^A」と思いました。
しかし、書籍を入手し資料作成に着手すると、とても勉強になり、知識が整理され、製品情報提供における幅が広がりました。
なぜ「無茶振り」が最強の財産になるのか?
立場は製薬企業でも、薬剤師というライセンスは同等です。
MR時代はワルファリンの相互作用メカニズムについて病院薬剤部に講義を売り込んだ時代もありました。
めちゃくちゃ突っ込まれましたが、すべてが財産になりました。そして度胸が付いたのです。
医師や薬剤師への説明会に「学術部門が来る」決まりの医療機関がありましたが、「
僕の方が優秀だから」と説明し、常に自分で対応しました。
これには絶対的な自信があったのです。
なぜなら、担当者(私)だからこそ、相手が何を学びたがっているかが判っているから。
他人に任せると、当たり障りのない総論的な内容になってしまいます。
その後の質問対応もその場で対応できる。
他人に任せると「伝書鳩」になるだけです。(これも規制が厳しくなった現在では難しいのかもしれませんが)
学術部門への異動後も薬剤師会や薬局での薬学的な議論を楽しみました。
熱くなるとけんか腰に見えたためか、同席したMRはいつも冷や汗を流していましたが(笑)。
結論:無茶振り・丸投げは大きく成長する機会
無茶振り・丸投げは、あなたを大きく成長させる絶好の機会です。
何事も前向きに受け止めてチャレンジしていきましょう。
しあわせです💖感謝
その「専門的な研修」、久田邦博にお任せください
「こんな専門的な内容、誰に頼めばいいか分からない」
記事でご紹介したように、私は製薬会社と講師としての長年の経験から、どんなに難しく「無茶振り」に見えるご依頼でも、徹底的に学び直し、現場が本当に求める「生きたノウハウ」として研修プログラムを構築してきました。
薬学的な専門知識から、現場のコミュニケーションスキルまで、貴院・貴社の課題に合わせた研修をオーダーメイドでご提供します。



