患者視点で考える「選ばれる薬剤師」の役割とは?【22年間の当事者経験から解説】
「患者さんから、もっと信頼される薬剤師になりたい」 「どうすれば『かかりつけ薬剤師』として選ばれるのだろうか」
その答えは、すべて「患者視点」の中にあります。
この記事では、私自身が22年間のがん患者としてクレームに耳を傾けてきた**<u>実体験</u>と、多くの薬剤師に研修を行ってきた<u>講師経験</u>**から、患者が薬剤師に本当に求めている「役割」と、それを実現するスキルを明示します。
第一印象を意識した接客の重要性
薬剤師との最初の出会いは、患者さんにとって非常に重要です。 <u>なぜなら、病気や薬への不安を抱える患者は、薬剤師の「些細な表情」や「声のトーン」に非常に敏感になっているからです。</u> 患者さんは心身の健康を託す相手として、無意識に「この人は信頼できるか」を値踏みしています。親しみやすい態度や笑顔、丁寧な対応は、単なるマナーではなく、**患者の不安を取り除く「医療接遇」の第一歩**なのです。
かかりつけ薬剤師の存在意義
患者は自分の健康に関わる薬剤師との長期的な関係を築きたいと考えています。 かかりつけ薬剤師は患者の病歴や薬の効果、副作用について詳しく知ることができます。 そのため、最適な医薬情報やアドバイスを提供することで、健康管理をサポートする存在となります。
しかし、大切なのは「制度」としての“かかりつけ”ではありません。 **「顔なじみの薬剤師」として、薬歴(データ)だけでなく、その人の「生活背景」や「性格」「治療への不安」まで共有できる、主治医のような関係性**を築くことです。
コミュニケーション能力の基本スキルとしての重要性
薬剤師は患者とのコミュニケーションを円滑に行うために、基本的なコミュニケーション能力(聞き上手であり、わかりやすく説明すること)が必要です。 患者が抱える不安や疑問に真摯に向き合い、適切な情報提供やアドバイスを行うことが求められます。
ところが、この「患者の不安に真摯に向き合う」スキルは、書籍や講義だけでは決して身につきません。 なぜなら、**患者さんの「本音」や「言葉にできない不安」は、教科書には載っていないからです。 それに対応するには、実践的なロールプレイングと、「患者視点」からの的確なフィードバック**が不可欠です。
しかしながら現在のところ、そうした「生きたコミュニケーション」を学ぶ機会はほとんど見受けられません。 スキルは定着するには月単位の時間が必要です。患者さんから「あなたが必要だ」と求められる薬剤師になるために、早めに準備を開始することをお勧めします。
信頼関係の構築と維持について
患者さんは薬剤師に対する信頼を求めています。 信頼関係を構築するためには、正確な情報提供はもちろんですが、**「この人なら、副作用の不安を正直に話せる」「こんな初歩的な質問をしても馬鹿にされない」と感じてもらう「心理的安全性」**が不可欠です。 ここにも、相手の言葉を遮らずに受け止める「傾聴」や、不安に寄り添う「共感」といった、高度なコミュニケーションスキルが大きく関与してきます。
情報提供と解説の役割について
薬剤師は専門知識を持っており、患者に対して情報提供や解説を行うことが求められます。 複雑な服薬指導や副作用の説明など、患者が理解しやすいように丁寧な説明が重要です。 患者の質問にも真摯に応えることで、不安を取り除き、正しい薬の利用をサポートします。
しかし、この「伝えるスキル」は、想像以上に難しいものです。どんなに正しい薬学知識も、「副作用が怖い」という患者さんの感情(不安)が上回れば、伝わらず、無に帰します。 まずは患者さんの不安を受け止め、その上で「不安を取り除く言葉選び(プレゼンテーション)」を学ぶことをお勧めします。
しあわせです💖感謝
その「コミュニケーションスキル」、ここで学びませんか?
記事でお伝えした「患者視点」のコミュニケーションスキルは、残念ながら書籍だけでは身につきません。
久田邦博の「薬剤師研修」では、22年間のがん患者としての「本音」に基づき、「患者さんの不安をどう聴き、どう応えるか」を、具体的なロールプレイングとフィードバックで徹底的に指導します。
「選ばれる薬剤師」になるための第一歩を、今すぐ踏み出してみませんか?




