「モノからヒトへ」変わる覚悟はありますか? 福井県薬剤師会で語った、これからの薬剤師像
在宅医療のニーズが高まる中、薬剤師が患者さんのご自宅に訪問する機会が増えています。
しかし、病院や薬局のカウンター越しとは違い、
患者さんのプライベートな空間に入る在宅医療では、求められるスキルが全く異なります。
福井県薬剤師会主催の研修会にて、特別講演の講師を務めました。
テーマは、「患者として求める薬剤師とは? ~モノからヒトへ変わる準備はいつ・どこで?~」。
がんサバイバーとして闘病し、薬剤師として現場にも立つ私が、患者が心から信頼し、
自宅に招き入れたいと思う薬剤師像について語りました。
1. 「土足」で心に入っていませんか?
在宅医療では、患者さんの生活の場にお邪魔します。
そこで一番大切なのは、薬の知識よりも**「礼節」と「距離感」**です。
「薬の管理はできていますか?」といきなりチェックを始めるのは、土足で心に踏み込むようなものです。
まずは、「お邪魔します」という謙虚な姿勢で、患者さんの生活(食事、睡眠、排泄、楽しみ)に関心を持つこと。
「薬」を見る前に「人」を見ることが、在宅医療のスタートラインです。
2. 患者が求めているのは「寄り添う心」
講演では、患者として私が感じた「嬉しかった対応」と「悲しかった対応」を具体的にお話ししました。
悲しかった対応:
パソコンばかり見て、目を見て話してくれない。副作用の辛さをデータだけで判断される。
嬉しかった対応:
「辛かったですね」と表情で共感してくれた。私の生活リズムに合わせて服薬方法を提案してくれた。
患者が求めているのは、正論ではなく「共感」です。
**「この人は私の痛みを分かってくれている」**という安心感があって
初めて、専門的なアドバイスが届くようになります。
3. 「モノからヒトへ」変わる覚悟
今、薬剤師の業務は「対物(調剤)」から「対人(サービス)」へと大きくシフトしています。
その準備はできていますか?
知識のアップデートも大切ですが、
それ以上に**「コミュニケーション能力」や「人間力」を磨くこと**が、これからの薬剤師には不可欠です。
福井県の薬剤師の皆様の熱心な姿に、地域医療を支える強い意志を感じました。
しあわせです感謝
在宅医療で「選ばれる」薬剤師を育てませんか?
「在宅訪問に行っても、患者さんと会話が続かない」 「契約が継続しない」
それは、知識不足ではなく「関係構築力」の課題かもしれません。
患者さんの懐に入り、信頼される薬剤師を育てるための研修をご提案します。
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