薬学生のキャリアプランニング

【薬学生のキャリア論】出世街道からの転落と再生。国家資格キャリアコンサルタントが母校で伝えた「恩送り」の精神

先日、母校である名城大学薬学部の「夢発見セミナー」にて講演の機会をいただきました。

今年のテーマはズバリ**「キャリア」**です。

私は薬剤師であり、がんサバイバーであり、そして**「国家資格キャリアコンサルタント」**でもあります。

教科書的な成功法則ではなく、私の人生そのものを教材に、

少しほろ苦くも希望に満ちたキャリアの話を学生たちに届けました。


出世街道での「がん告知」とプランの崩壊

学生たちには、私の「光と影」を包み隠さず話しました。

かつての私は、誰もが羨むようなキャリアプランを描き、出世街道を全力で駆け上がっていました。

しかし、その道は唐突に断たれます。

白血病の告知です。

積み上げてきた計画は崩れ去り、描いていた未来を手放さざるを得ませんでした。

そこからの人生は、まさに壮絶の一言に尽きます。

痛みは「瞬間風速」に過ぎない

病気だけではありません。社会復帰後も、理不尽な逆風が吹き荒れました。

  • バッシングと無茶振り

  • 板挟みのクレーム地獄:
    薬剤師会に行けば会社への不満をぶつけられ、他職種の会に行けば薬剤師への批判を受け、
    患者会に行けば医療への怒りを受ける。

どこに行っても矢が飛んでくる状態。もちろん、心に痛みは走ります。

それでも私が立ち止まらずに活動を続けられる理由。

それは、すべての苦難は「瞬間風速」でしかないと知っているからです。

嵐のような批判も、痛みも、一瞬のこと。

その風が過ぎ去った後には、必ず**「ワクワクする素晴らしい展開」**が待っています。

最初からうまくいくことなんてほとんどありません。

向かい風こそが、高く飛ぶための揚力になると伝えたかったのです。


講演だけで終わらせない「恩送り(ペイフォワード)」の約束

90分の講演だけで、学生の不安がすべて解消するとは思っていません。

だから私は、彼らと約束をしました。

「講演後も、ZOOMを使って個別に就職やキャリアの支援をするよ」と。

ただし、一つだけ条件を付けました。それは私への恩返しではありません。

「もし先輩(私)のサポートが役に立ったのなら、今度は君たちが後輩をサポートしてほしい」

これこそが**「恩送り(ペイフォワード)」**の精神です。

受けた恩をその人に返すのではなく、次の世代へと送っていく。

名城大学薬学部は、そうやって社会に貢献する温かい人材を育成する場所であってほしい。

私のバトンを受け取った彼らが、いつか誰かの「瞬間風速」を防ぐ盾になってくれることを信じています。

ありがとうございます。しあわせです💖感謝


 

【キャリア教育・メンタルヘルス講演のご依頼】

「挫折からどう立ち直るか」「理不尽な状況をどう乗り越えるか」。

綺麗な成功談ではなく、泥臭い経験と心理学(キャリアコンサルティング)に基づいた講義は、

これから社会に出る学生や、壁にぶつかっている若手社員の心に火を灯します。

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