【講座修了報告】薬学生が挑んだ5日間。傾聴ロールプレイと服薬指導コーチングで「対話の壁」を越える
【講座修了報告】薬学生が挑んだ5日間。
傾聴ロールプレイと服薬指導コーチングで「対話の壁」を越える
薬剤師研修研究所が主催する「薬剤師ノンテクニカルスキル講座」。
熱意ある薬学生たちと共に走った5日間のプログラムが、ついに最終日を迎えました。
最終日のテーマは、これまでの集大成となる**「総合演習」と「服薬指導コーチング」**です。
1. 「傾聴」の難しさと、そこから始まる成長
前半は、徹底的な傾聴のロールプレイを行いました。
結果は、案の定「難しかった」ようです。
頭では分かっていても、実際の会話の中で「判断せずに聴く」「沈黙を待つ」ことを実践するのは、
プロでも容易ではありません。
しかし、この難しさに気づくことこそがスタートラインです。
一度で完璧にするのではなく、現場で使いながら身につけていけるよう、
修了後もしっかりとフォローアップしていくことを約束しました。
2. 「指導」から「コーチング」へ
最後は、従来の「服薬指導(ティーチング)」から一歩進んだ、**「服薬指導コーチング」**のセッションです。
私が見本(デモンストレーション)を示し、以下のポイントを体感してもらいました。
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患者さんのやる気を引き出す**「言葉の使い分け」**
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本音に迫る**「質問の切り出し方」**
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実際にコーチング的な質問を受けることで感じる**「思考が整理される心地よさ」**
「指導する側」だけでなく「受ける側」の体験を通じて、コーチングの威力を肌で感じてもらえたはずです。
3. 「対価」を払って学ぶという意味
今回の講座は、学生にとっては決して安くない「受講費(実費)」が必要でした。
しかし、その壁を乗り越えてチャレンジしてくれた受講生たちは、驚くほど意欲が高く
、私にとっても非常に充実した時間となりました。
「無料だから受ける」のではなく、「身銭を切ってでも学びたい」という覚悟が、
吸収力を何倍にも高めたのだと思います。
4. 学びの連鎖(ペイ・フォワード)
講座は終わりましたが、ここからが本当の始まりです。
受講生が大学に戻り、学んだことをクラスメイトに教える(アウトプットする)。
それによって彼らの学びはさらに深まり、
もしうまく伝えられない部分があれば、私がバックアップする。
そんな**「学びの連鎖」**が、薬学生の間に徐々に広まっていくことを願っています。
5日間、本当にお疲れ様でした。そして、ありがとう。
しあわせです感謝

大学では学べない「対人スキル」を
知識だけの薬剤師で終わらせない。 患者さんの心に届く「傾聴」と「コーチング」を、
学生のうちから身につけませんか?
大学での特別講義や、学生グループ向けの研修も承ります。


