【病院薬剤師研修】なぜ「がん患者」を先に記すのか?製薬会社員から現役薬剤師へ、15年越しのコミュニケーション論
【病院薬剤師研修】なぜ「がん患者」を先に記すのか?製薬会社員から現役薬剤師へ、15年越しのコミュニケーション論
私が病院薬剤師会との関わりを持ったのは、2007年のことでした。
当時、製薬会社に勤務していた私に、突然「コミュニケーションスキル」についての研修機会が与えられたのです。
これが、私のキャリアにおける大きな転換点となりました。
「部外者が空理空論を語ってはいけない」。
そう強く感じた私は、薬剤師の業務を深く理解しようと現場に飛び込み、活動にのめり込んでいきました。
12年後の伏線回収。実践者になって見えたもの
当時、必死に伝えていたコミュニケーション論。
まさか12年後に、私自身が薬局勤務となり、現場の薬剤師として実践することになるとは、
当時は予想だにしていませんでした。
かつて講師として語っていた理論を、今は現場で患者さんと向き合いながら毎日実践し、
時には失敗し、ブラッシュアップし続けています。
今回の講演には、その「泥臭い実体験」という厚みが加わっています。
タイトルのこだわり。「がん患者」が先か、「薬剤師」が先か
今回、病院薬剤師会で講演するにあたり、演題(タイトル)についてあるご指摘をいただきました。
「『がん患者が薬剤師になって』というタイトルですが、
語順は『薬剤師ががん患者になって』が正しいのではありませんか?」
確かに、学会や職能団体の慣例としては主語(自分たち)を先にするのが一般的かもしれません。
しかし、私はあえて**このタイトルのまま(患者を先)**にさせていただきました。
私の中では、「患者視点」が先にあり、薬剤師はその次に来る存在だからです。
がんサバイバーとしての感覚、そして医療者としての自戒を込めて、この語順には譲れない想いがあります。
ウェビナー90分で伝える「ヒューマニズム」
今回はリアル会場ではなく、ウェビナー形式での90分です。
対面のようにワークショップで体感していただくことは難しいですが、
画面越しでも心が動くよう、プログラム構成に工夫を凝らしました。
薬剤師生涯教育のカリキュラムで言えば、
**「研修番号Ⅰ-1:ヒューマニズム、患者の権利」**の領域が、私の経験を最も活かし、
貢献できる分野だと確信しています。
テクニックではなく、マインドを。 画面の向こうの先生方に、熱量が伝わるよう全力でお話しします。
ありがとうございます。しあわせです💖感謝
【病院・薬局の研修担当者様へ】
「接遇マナー研修」だけで終わらせていませんか? 医療現場に必要なのは、患者の痛みを想像し、信頼関係を築くための「人間力(ヒューマニズム)」の育成です。
製薬企業出身、がんサバイバー、そして現役薬剤師。 3つの視点を持つ講師が、若手からベテランまで心に響く講演を行います。




