話を引き出すための質問スキル

 

話を引き出すための質問スキル

それは「質問」ですか? それとも「詰問」ですか?

 

「お薬は飲みましたか?」(Closed Question / 確認・詰問)

患者心理:「『はい』と言わないと怒られる…」

「お薬を飲んでみて、体調はいかがですか?」(Open Question / 質問・対話)

患者心理:「実は、少し飲みづらくて…」

がんサバイバーとして多くの服薬指導を受けてきた私だから分かる、
「患者が心を閉ざす質問」と「心を開く質問」の決定的な違いをお伝えします。

 

質問力とは「無知の知」から始まる

 

質問は、「私は相手のことをまだ知らない」という前提から始まります。 ソクラテスは「無知の知(自らの無知を自覚することが真の知への第一歩である)」と説きました。

逆に、「この患者さんはこうだろう」と知っていると思い込んでしまう脳のクセは、**アンコンシャスバイアス(無意識の偏見)**にも関係しています。 思い込みを捨て、相手を深く知るためにこそ、質問力を磨く必要があるのです。


 

研修で学ぶ「3つの実践的質問スキル」

 

本研修では、コーチング理論に基づいた具体的な技術を習得します。

1. オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョン

会話を広げて情報を引き出す質問と、決断を促す質問を意図的に使い分けます。

 

2. チャンク・ダウンとチャンク・アップ

患者さんの「なんとなく調子が悪い」といった曖昧な訴えを、具体化(チャンク・ダウン)して真因を探る技術です。

 

3. 未来質問と過去質問

「なぜ飲まなかったの?」(過去・原因追求・非難)ではなく、

「どうすれば飲めるかな?」(未来・解決志向・提案)へ。

思考の方向を未来に向けることで、患者さんの前向きな行動を引き出します。

 

 

質問力

 

話し方のクセ

質問のマナーと「場」の空気

 

どんなに優れた質問スキルも、

土台となる「マナー(医療接遇)」がなければ機能しません。

態度や表情に敬意がなければ、

患者さんは心を閉ざし、正確に答えてくれなくなります。

質問は、ライトを当てるようなものです。

「改善した症状」や「副作用の兆候」など、

患者さん自身が意識していなかった部分に光を当て、

情報を引き出すことができます。

そのためには、患者さんが安心して話せる「場」を作ることが大前提です。


 

質問力が「アドヒアランス」を向上させる

 

質の高い質問は、こちらが一方的に指導するのではなく、

患者さん自身の口から「飲み忘れの原因」や「生活習慣の課題」を引き出します。

患者さんに自ら「気づき」を与えることで、

結果として服薬アドヒアランス(コンプライアンス)が劇的に向上します。

 

その質問、患者さんの心に届いていますか?

 

「いつも『大丈夫です』としか言われない」

「患者さんの本当の生活状況が見えない」

その悩みは、質問の「型」を変えるだけで解決できます。

明日から使える具体的な「質問の引き出し」を増やす研修を導入しませんか?

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