地域連携は「平時」の備えが9割。桑名地区薬剤師会で語った、多職種を巻き込むコミュニケーション術

「地域連携」という言葉をよく耳にしますが、

いざ実践しようとすると「誰と、どう繋がればいいのか分からない」

という薬剤師の方は多いのではないでしょうか。

桑名地区薬剤師会主催の研修会にて、特別講演の講師を務めました。

テーマは、「備えあれば憂いなし ~今から始める地域連携~」

災害時や在宅医療の現場で本当に機能する連携とは、有事の際に急に作れるものではありません。

平時からの「備え(顔の見える関係づくり)」こそが、地域を守る鍵となります。


 

1. 連携は「名刺交換」から始まらない

 

 多くの人が勘違いしていますが、名刺交換をしただけでは連携とは言えません。

本当の連携とは、相手(医師、看護師、ケアマネジャー)が

**「困った時に、真っ先にあなたの顔を思い浮かべる」**状態のことです。

そのために必要なのは、専門知識のアピールではなく、

相手の困りごとを聞き出し、解決を手助けする**「GIVE(貢献)」の姿勢**です。

「何かお手伝いできることはありませんか?」その一言から、最強の連携は始まります。

 

2. 「備えあれば憂いなし」の真意

 

なぜ「今から」始める必要があるのでしょうか?

それは、災害やパンデミック、あるいは急な在宅移行といった「有事」は、突然やってくるからです。

混乱の中で初めて会う人と連携するのは困難です。

しかし、平時から「あの薬局の〇〇さんなら話が通じる」という信頼関係(備え)があれば、

どんな危機もチームで乗り越えることができます。

まさに「備えあれば憂いなし」です。

 

3. 薬剤師こそ、地域の「ハブ(繋ぎ役)」になれ

 

薬局は、地域住民が最も気軽に立ち寄れる医療機関です。

薬剤師がもっと外に出て、地域包括支援センターや介護施設と繋がり、

地域の「ハブ」となることで、救える命や生活があります。

桑名地区の薬剤師の皆様の熱心な姿勢に、地域医療の明るい未来を感じました。

しあわせです感謝

「顔の見える関係」を作るきっかけに

 

地域連携を推進したいが、現場の薬剤師がどう動けばいいか分かっていない。

そんな課題を持つ薬剤師会・地域支部の皆様へ。

「明日から隣の施設に挨拶に行きたくなる」ような、行動を促す講演をご提案します。

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