【新発見】がん告知から立ち直る「4つのプロセス」。絶望(枯れる)から希望(新芽)までの心の軌跡
【新発見】がん告知から立ち直る「4つのプロセス」。絶望(枯れる)から希望(新芽)までの心の軌跡

これまで私は、がん告知から立ち直るプロセスには「3つの時期」があると講演で伝えてきました。
しかし昨晩、夢の中で突然ある重要なことに気がつきました。
「枯れる時期」と「根を張る時期」の間には、見落としていたもう一つの大切なプロセスがあったのです。
これにより、私の中で違和感が解消され、回復のメカニズムが完全に繋がりました。
この記事では、最新版となる**「がん告知から立ち直る4つのプロセス」**について解説します。
第1期:【枯れる時期】(魔の2週間)
いわゆる「魔の2週間」と呼ばれる暗黒の時期です。
告知の衝撃で、走馬灯のようにネガティブな過去が次々と浮かび上がり、
「若くして死ぬ最低の人生だった」と思い込み始めます。
生きる目的を喪失し、深い絶望感に包み込まれ、心は枯れ果てていきます。
しかし、このどん底まで落ち込む過程で、私は人生において最も大切なことに気づくことができました。
それは家族、特に息子たちの存在でした。
第2期:【種をまく時期】(★今回の新発見)
これが今回、新たに見出した重要なミッシングリンクです。
「枯れる時期」で一度どん底を見た後、すぐに根を張るわけではありませんでした。
気持ちの回復とともに、私は**「冷静な情報収集」**を始めました。
自分が置かれた状況を正しく理解する
治療方法の種類、予後、QOL(生活の質)を把握する
生きる年数を設定し、治療方法を自己決定して主治医に提案する
正しい情報を身につけることで、不要な不安が消え去りました。
そして、最も大切な家族のためにどう生きるか、妻とも話し合い、未来への「種」をまいたのです。
この冷静な時期があったからこそ、次のステップへ進むことができました。
第3期:【根を張る時期】
まいた種が、見えない土の中で根を伸ばす時期です。
ここでは、改めて「死」と真剣に向き合いました。
死を見つめることは、逆説的に「残された生」を考えることです。
混沌とした思考の中で、多くの重要なメッセージが頭に浮かび、
そのたびに生きる力が回復し、土台(根)が強固になっていきました。
第4期:【新芽が出る時期】
失っていた「生きる目的」を新たに見出し、地上に芽を出し、動き出す時期です。
私の場合は、「新入社員の心の中に自分が生きていた証を残すこと」が新たな生きがいとなりました。
「死が先か、証を残すのが先か」とがむしゃらにスキルアップに取り組み、
そのエネルギーが現在の活動の幅広さへと繋がっています。
医療従事者とサバイバーへのメッセージ
今回の気づきで、私のサバイバーとしての経験が体系化されました。
【がんピアサポーターとして】
いかなる状況でも、
生きる目的・目標、生きがいを自己認識し、
周りの理解があれば、人は自分らしく過ごせます。
【医療従事者として】
患者さんが「種をまく時期」に移行するには、**「正しい情報の提供」**が不可欠です。
早い段階で正しい情報を得て、不要な不安を取り除くことができれば、
その後の生き方や治療、QOLはより良いものになります。
明日からの講演では、この新しい「4つのプロセス」を語っていきます。
しあわせです感謝
がん患者さんの「心の回復」を支えるために
告知後の患者さんが、今どの時期にいて、どのようなサポートが必要なのか。
この「4つのプロセス」を理解することは、医療従事者やご家族にとって大きな助けとなります。
患者会、病院研修、市民公開講座などで、この「希望のプロセス」をお話しさせてください。
→ 【無料相談】「がん告知からの立ち直り」講演のご相談はこちら



