なぜ専門外の「防災研修」を依頼されたのか? 知識の伝達よりも大切な「自分ごと化」させるファシリテーション技術
「自分には専門知識がないから、そのテーマの研修はできない」 そう思っていませんか?
実は、研修において「専門知識」以上に求められるものがあります。
それは、参加者を巻き込み、知識を「自分ごと」に変える
**「ファシリテーション(対話促進)」**のスキルです。
この記事では、私が専門外である「防災研修」を依頼された実例をもとに、
なぜファシリテーションが、どんなテーマにも適応できる最強のポータブルスキルなのかを解説します。
専門外の「防災研修」へのオファー
先日、地域包括支援センターで「認知症の世界の歩き方」ワークショップを担当しました。
いつものように参加者の気持ちが”あげあげ”になる、非常に良いセッションとなりました。
その直後、スタッフの方から意外なご相談を受けました。
「ぜひ、ウチの防災研修の相談に乗ってください。ファシリテーターをお願いできませんか?」
一瞬、戸惑いました。
私はファシリテーションの専門家ですが、防災の専門家ではありません。
「私でいいのですか?」と。
生成AIと最新事例(能登)で知識をアップデート
引き受けてからが本番です。
プロとして壇上に立つ以上、準備に妥協はできません。
まず、防災に関する知識はネット検索と生成AIでの壁打ちで整理しました。
ただ、元の資料を確認すると「東日本大震災」をベースにしたものでした。
「本当にこのままでいいのか?」 時代は変わっています。
そこで、最新の**「能登半島地震」**での事例を掘り下げてみたところ、
課題が大きく異なっていることを知りました。
参加者にとって「今の時代に使える知識」でなければ意味がない。
その責任感から、急遽内容を組み替えることにしました。
求められていたのは「知識」ではなく「自分ごと化」
準備を進める中で、スタッフの方と深くお話を聞くと、彼らの真の悩みが見えてきました。
彼らの悩みは「防災知識のインプット」ではなく、
**「現場の介護従事者が持つべき『心構え』や『具体的な動き』を、どうやって『自分ごと』に落とし込むか」**
という点でした。
そう、彼らが求めていたのは、単なる知識の「伝達」ではなく、
意識変革や行動の「促進」だったのです。
これこそが、私が呼ばれた理由でした。
結論:ファシリテーションは最強のポータブルスキル
ファシリテーションやプレゼンテーションは、”伝える”というより**“伝わる”スキル**です。
それはどんなテーマであれ、人が集う場で「お願いされる確率が高い」
最強のポータブルスキル(持ち運び可能な能力)です。
どこにでも適応できます。
これが、特定の分野に限られた「専門的なスキル」との決定的な違いです。
参加者の知恵を引き出し、生きた行動計画に変える。
専門外の分野に飛び込むことで、僕自身もまた成長させていただきました。
しあわせです❤️感謝
「知識」を教えるだけでなく、「行動」を変える研修を
「研修をやっても、現場の行動が変わらない」 「講師の話は立派だけど、スタッフが寝てしまう」
それは、知識のインプットに偏っているからかもしれません。
参加者を巻き込み、主体性を引き出す「ファシリテーション型」の研修で、
組織の空気を変えませんか? テーマを問わず、ご相談に応じます。



