新人医療スタッフが陥る「患者メガネ」の罠。「人メガネ」で見る接遇と、言葉に頼らない共感術

新人医療スタッフが陥る「患者メガネ」の罠。「人メガネ」で見る接遇と、言葉に頼らない共感術

医療現場の接遇で大切な事 

新入職員の皆さんが現場に出て、最初にぶつかる壁。

それは「患者さんにどう接すればいいか分からない」という悩みではないでしょうか。

先日、対面での新人研修を行いました。

やはりリアルな対面開催は、空気感や熱量の伝わり方が違います。

研修後のアンケートで、多くの受講者が「ハッとした」「明日から変えたい」と

書いてくれた2つの重要なポイントがあります。

それは、**「患者メガネ」と「非言語の共感」**です。

 

1. 「患者メガネ」を外し、「人メガネ」で見る

 

 一つ目は、目の前の方を「患者」として見るのではなく、

「一人の人間」として見る大切さです。

私はこれを**「患者メガネ」と「人メガネ」**と呼んでいます。

今年はいくつかの実例を紹介しました。

医療従事者が「患者メガネ(医療者のフィルター)」だけで相手を見ると、

無意識のうちに「この病気の人はこうだ」「高齢者だからこうだ」

という勝手な物語を描いてしまいます。

そして、その枠組みの中へ患者さんを誘導してしまうのです。

私自身、患者としてそのような誘導を受け、寂しい思いをしたことが何度もあります。

同時に、薬剤師として駆け出しの頃を振り返ると、

私自身も無意識に「患者メガネ」を掛けて接していたことに気づかされました。

目の前の人は「症例」ではありません。

「生活と感情を持った一人の人間」です。

その当たり前に立ち返ることが、接遇の第一歩です。

 

2. 無理な言葉より、「顔と声」で共感する

 

 二つ目は「共感」の方法です。

新人の多くは、「辛いと言われた時、なんと言葉を返せばいいか分からない」と悩みます。

私のアドバイスはシンプルです。

**「無理して言葉で共感しようとしなくていい」**ということです。

私もカウンセラーのトレーニングを受けましたが、

適切な感情表現を言葉にするのは、

プロでも難しい技術です。

上辺だけの言葉は、かえって患者さんを傷つけます。

「どんな言葉を掛けようか」と頭で考えて上の空になるくらいなら、

しっかり相手の話を目を見て聴き、

**「心配そうな表情(顔)」と「優しいトーン(声)」**で反応してください。

非言語コミュニケーション(ノンバーバル)は、

言葉以上に「あなたの辛さを分かっていますよ」というメッセージを伝えます。

これは、私も薬局の現場で日々実践している、最も確実な共感方法です。


患者・医療従事者のハイブリッド講師として

 

 コロナが治まってきたせいか、対面研修のご依頼が急増してきました。

やはり、目を見て、空気を共有して伝える研修は素晴らしいですね。

これからも、患者(サバイバー)と医療従事者(薬剤師・元製薬会社)、

両方の視点を持つ「ハイブリッド講師」として、

現場の医療接遇向上に貢献していきます。

しあわせです感謝

新人の「接遇マインド」を、最初の段階で整えませんか?

 

「挨拶や言葉遣いは教えたけれど、患者さんとの距離感が掴めていない」

「マニュアル通りの対応で、温かみがない」

そんな新入職員の課題は、

スキルの前に「視点(メガネ)」を変えることで解決します。

患者さんを「人」として見る本質の接遇研修を、貴院の新人教育に導入しませんか?

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