「聴く力」がつくと「プレゼン」も上手くなる。薬学生が学んだ、対人スキルの土台となる傾聴の極意

薬剤師研修研究所の「ノンテクニカルスキル講座」。

その初日は、少し緊張気味の薬学生たちの心をほぐすため、リラックスしたオリエンテーションから始まりました。

テーマは、コミュニケーションの土台となる**「傾聴」**です。

私は常々、**「コミュニケーションスキルの中で、最も重要で、

かつ最も身につけるのに時間がかかるのは『傾聴』である」**とお伝えしています。

なぜなら、それは単に「耳で聞く」ことではないからです。


1. 自分の心を整える「クリアリング」から始める

 講座では、まず**「クリアリング(Clearing)」**というワークを行いました

深呼吸をし、自分の緊張状態を確認し、心をフラットにする。

 

聴き手である自分の心にノイズ(焦りや不安)があっては、患者さんの声を正確に受け取ることはできません。

「聴く準備」を整えること。

これがプロの傾聴の第一歩です。

2. 「聴く」とは技術である

 私自身、カウンセラー養成講座に通っていた頃、「共感」がいかに難しいかを痛感しました。

何となく分かってきたのは、毎週ロールプレイを繰り返し、3ヶ月ほど経った頃です。

そこで学んだのは、相手の言葉だけでなく、

表情や呼吸といった「非言語情報」を観察する**「キャリブレーション」**という技術でした

 

また、催眠誘導法の勉強会にも参加し、「聴く力」が身につき始めると、

クライアント役の方から**「気持ちよく誘導された」**というフィードバックを頂けるようになりました。

相手の波長に合わせ、心地よいリズムを作る。これが信頼関係(ラポール)の正体です。

3. 傾聴ができると「プレゼン」が変わる

面白いことに、「聴く力」が高まると、自分が話す「プレゼンテーション」にも変化が起きました。

受講生の関心度が高まり、話が深く伝わるようになったのです。

その要因は、**「間(ま)」**です。

相手の反応(非言語)が見えるようになったことで、一方的に話すのではなく、

相手が理解し、咀嚼するための「間」を恐れずに取れるようになったのです。

「聴くこと」と「話すこと」は、表裏一体のスキルなのです。

コミュニケーションの「土台」を作ろう

傾聴は、一朝一夕には身につきません。

だからこそ、薬剤師研修研究所では、まず最初に徹底して「傾聴」を学んでいただきます。

時間がかかるからこそ、学生や若手のうちから早く学び始めることをお勧めします。

この土台さえあれば、その後の服薬指導や多職種連携のスキルは、飛躍的に向上します。

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しあわせです感謝

「聴く力」で、あなたの薬剤師人生が変わる

AIにはできない、人間だけの高度なスキル「傾聴」。

これを身につければ、患者さんからの信頼も、職場の人間関係も劇的に変わります。

じっくりと腰を据えて、一生モノの技術を学びませんか?

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